先に答えをお伝えすると、8月から窓口で出されるものは3つ。マイナ保険証・資格確認書・資格情報のお知らせです。このうち資格情報のお知らせは、それ単体では受診できません。
マイナンバーカードとセットで出してもらうもの。ここを知らないまま8月に入ると、窓口で受付を進められません。
今やること出された紙が資格確認書か、資格情報のお知らせかを見分ける。お知らせだけなら、マイナンバーカードも出してもらう。
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何が変わったのか|全員に届く形が、終わりました
まず、去年との違いから。
令和7年度は、後期高齢者医療の被保険者全員に資格確認書が交付されていました。有効期限は令和8年7月31日。
そして令和8年8月1日から、交付されるものが2つに分かれます。
有効期限は、どちらも令和9年7月31日まで。1年ごとの更新です。
多くの広域連合が、7月中に一斉送付しています。つまり患者さんの手元には、もう届いている状態。
受付で出されるもの3パターン|対応の順番
窓口で出されるものは、大きく3つ。動き方を整理しますね。
① マイナ保険証(マイナンバーカード)
いつもどおり、カードリーダーで資格確認。ここは変わりません。
② 資格確認書
これまでの保険証と同じように使えます。券面で保険者番号・記号・番号・負担割合を確認して受付。
8月からの新しいものかどうか、有効期限の欄を見るのを忘れずに。
形は1つではありません。厚生労働省が出しているイメージ図が、これです。

出典:厚生労働省「資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)」/2026年9月18日に利用・該当の図だけ切り出し/画像はタップで拡大
カード型とはがき型。厚生労働省のページには、こう書かれています。
➢保険者によって様式・発行形態が異なります。
➢有効期限は、5年以内で保険者が設定することとなっております。
➢資格確認書の交付等に関する事項は、ご自身が加入している医療保険者からの情報をご確認ください。ご不明点等についても、同保険者にお問合せをお願いします。
➢病態の変化などにより、顔認証付きカードリーダーを上手く使えなくなった場合、資格確認書をご使用ください。
➢従来の健康保険証と同様、親族等の法定代理人のほか、介助者等による代理申請も可能です。
出典:同ページ/2026年9月18日に確認
「5年以内で保険者が設定する」。ここが、保険証の時と違うところです。有効期限は保険者ごとにバラバラなので、券面を見るまで分かりません。
見慣れない様式が出てきても、それ自体はおかしくないですね。
③ 資格情報のお知らせ
いちばん注意が要るのがここ。資格情報のお知らせは、それだけでは受診できません。
理由は、確認の方法が省令で決まっているからです。保険医療機関及び保険医療養担当規則の第3条。
(受給資格の確認等)
第三条 保険医療機関は、患者から療養の給付を受けることを求められた場合には、次に掲げるいずれかの方法によつて療養の給付を受ける資格があることを確認しなければならない。ただし、緊急やむを得ない事由によつて当該確認を行うことができない患者であつて、療養の給付を受ける資格が明らかなものについては、この限りでない。
一 法第三条第十三項に規定する電子資格確認(以下「電子資格確認」という。)
二 患者の提出し、又は提示する資格確認書
三 当該保険医療機関が、過去に取得した当該患者の被保険者又は被扶養者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む。)を用いて、保険者に対し、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、あらかじめ照会を行い、保険者から回答を受けて取得した直近の当該情報を確認する方法(当該患者が当該保険医療機関から療養の給付(居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護に限る。)を受けようとする場合であつて、当該保険医療機関から電子資格確認による確認を受けてから継続的な療養の給付を受けている場合に限る。)
四 その他厚生労働大臣が定める方法
出典:保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)第3条/政府の法令検索サイトで2026年9月18日に確認
一号から四号まで並んでいる中に、資格情報のお知らせは入っていません。マイナ保険証(一号)か資格確認書(二号)。窓口が受け取れるのは、この2つです。
厚生労働省の案内でも、単体では受診できず、何らかの事情で資格確認を行えなかった場合にマイナンバーカードとセットで提示するもの、と説明されています。
「こちらは、マイナンバーカードとご一緒にお使いいただく書類です。カードはお持ちですか」
患者さんは「保険証の代わりが届いた」と思って持ってきます。責めることではないので、まずカードの有無を確認するところから。
資格情報のお知らせだけを出された時
いちばん起きるときなので、分けて書きます。
まず、マイナンバーカードを持っているか聞く
持っていれば、カードで資格確認をして受付。資格情報のお知らせは、確認できなかった時の控えです。
カードを忘れた・持っていない場合
その日の受付をどうするかは、病院ごとのルール次第です。自費でいったん預かるのか、後日提示をお願いするのか。
自分で決めずに、院内の取り決めを確認してください。ここは判断を止めていい場所ですね。
「本日はマイナンバーカードをお持ちでないので、当院の取り扱いを確認いたします。少しお待ちいただけますか」
資格情報のお知らせを、スマホの画面で見せられた場合
「スマホに入っています」と画面を見せてくる患者さんもいます。
厚生労働省の案内では、資格情報のお知らせについてデータを用いたスマホでの提示等は無効とされ、必ず紙に印字されたものを提示するよう書かれています。
資格情報のお知らせとして受け取るなら、紙が必要。ここは知らないと、その場で判断できません。
「申し訳ありません。こちらの書類は、画面ではなく紙に印刷されたものが必要になります」
なお、資格が確認できない時にマイナポータルの画面を見せてもらい、記号・番号を控える対応は別のものです。院内でどこまで認めるかを決めておくと、迷わずに済みます。
7月31日で期限が切れた資格確認書を出された時
8月の受付で必ず出てくるときです。
去年届いた資格確認書は、令和8年7月31日で有効期限が切れています。8月1日以降、それは使えません。
聞く順番は3つ。
- 新しいものが届いていないか:7月中に送られています。封筒のまま自宅にある場合も
- マイナンバーカードを持っていないか:あれば、そのまま資格確認できます
- どちらもない場合:加入している後期高齢者医療の窓口(市区町村)へ問い合わせてもらう
「7月中に新しいものが届いているはずです。おうちに白い封筒が届いていませんでしたか」
期限切れの券面をそのまま入力しないこと。ここは、あとでレセプトが返戻になる場所です。
誰にどちらが届くかは、地域で基準が違います
ここが、案内する時にいちばん気をつけたいところ。
「85歳以上には資格確認書」という点は多くの広域連合で共通していますが、84歳以下の判定基準は広域連合ごとに違います。
同じ84歳でも、住んでいる地域で届くものが変わります。
介助者が同行して資格確認を補助する必要がある人など、別枠で資格確認書が交付される扱いもあります。
だから窓口では「◯歳だから、こちらが届くはずです」と言い切らない。届いたものを見て対応する、が安全です。
負担割合も、8月から新しくなります
もう1つ、同じ日に切り替わるものがあります。
令和8年8月から令和9年7月までの自己負担割合は、令和8年度の住民税課税所得をもとに判定されます。
つまり8月1日から、前年の所得を反映した新しい割合。7月まで1割だった患者さんが、8月から2割や3割になることがあります。
「8月から負担割合が見直される時期でして、新しい券面の割合でご案内しております」
窓口で「先月と違う」と言われた時は、券面の負担割合と適用開始日を一緒に確認するのがいちばん早いです。
判定の理由を決めるのは市区町村と広域連合です。病院の窓口で理由を説明しきる必要はありません。
負担割合のしくみ自体は、高齢者の医療費は何割負担?にまとめています。
国民健康保険の資格確認書も、更新の時期です
後期高齢者医療だけのことではありません。
国民健康保険の資格確認書も、多くの自治体で7月末や8月上旬が有効期限の区切り。更新の時期と交付の基準は、自治体ごとに決まっています。
70歳から74歳の人が持つ高齢受給者証も、8月1日から新しいものに切り替わる自治体が多いところ。
夏は券面の有効期限を毎回見る月、と考えておくと事故が減りますよ。
一人で決めない場所を、先に決めておく
窓口で止まっていい場所は、3つ。
- 資格情報のお知らせだけで、カードもない時:その日の扱いは病院のルール。院内の取り決めへ
- 期限切れの券面で受付を通すかどうか:入力する前に確認を
- 負担割合が変わった理由を求められた時:判定するのは市区町村と広域連合。窓口では券面の確認まで
止まる場所を決めておくと、混み合う8月でも手が動きます。
8月の受付で使う、通しチェックリスト
患者さんが来てから会計までを、上から順に。院内で印刷して使ってもらえます。
- 出されたものは3つのどれか:マイナ保険証/資格確認書/資格情報のお知らせ
- 資格情報のお知らせなら、カードはあるか:あればカードで資格確認
- 紙で出ているか:スマホの画面は無効です
- 有効期限を見たか:8月から新しいものに変わっています
- 負担割合を見たか:8月から新しい判定です
- 迷ったら止めたか:入力してしまう前に確認へ
3番と4番が、8月に増える確認です。ここだけ足せば、いつもの受付が続きます。
オンライン資格確認で「資格(無効)」「資格情報なし」と出た時は、この3つの書類の違いを確認したあと、画面の表示・院内の相談先・保険者への確認を順に見ます。
具体的な確認順は、オンライン資格確認で資格無効?医療事務の確認順4つにまとめました。
資格の確認が済んだあとの算定で迷った時は、算定ナビを使ってみてください。登録不要で、項目名やかな、9桁コードで確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q. 資格情報のお知らせのコピーを持ってこられました。使えますか?
紙に印字されたものが必要という説明なので、コピー自体は紙です。ただし本来はマイナンバーカードとセットで使うもので、単体では受診できません。
まずカードの有無を確認して、資格確認ができるかどうかで判断してください。
Q. マイナ保険証を持っているのに、資格確認書が届いた患者さんがいます。間違いですか?
間違いとは限りません。85歳以上の人や、介助者が同行して資格確認を補助する必要がある人など、マイナ保険証を持っていても資格確認書が交付される扱いがあります。
判定は広域連合が行うので、窓口では届いたものをそのまま使えば大丈夫です。
Q. 8月1日をまたいで入院している患者さんは、いつの割合ですか?
負担割合は日付で切り替わるため、8月1日以降の診療分は新しい割合が適用されます。
月をまたぐ入院の会計は院内の運用が絡むので、レセプト担当と確認してから処理してください。
Q. 資格情報のお知らせが届いた患者さんが、マイナ保険証の登録を解除したいと言っています。
窓口で受けるものではありません。加入している後期高齢者医療の窓口(市区町村)へ案内してください。
解除の申請をすると、資格確認書が交付される流れです。
Q. 8月に入ってから新しい券面が届いていない患者さんは、どうすればいいですか?
まず自宅に届いていないか確認してもらい、それでも見当たらなければ市区町村の窓口へ。
その日の受付をどうするかは病院のルールなので、自己判断で自費にせず、院内の取り決めを確認してください。
Q. 券面の負担割合と、オンライン資格確認の割合が違います。
オンライン資格確認で表示される情報が新しいのが原則です。ただし判断が分かれるときなので、レセプト担当か請求責任者へ確認してから会計してください。
8月に足す確認は2つだけ
- 資格情報のお知らせは、それだけでは受診できない:マイナンバーカードとセット。スマホの画面は無効です
- 有効期限を毎回見る:去年の資格確認書は7月31日で切れています
- 負担割合は8月から新しい判定:理由の説明まで窓口で背負わない
制度が変わる月は、覚えることを増やすより「どこを見るか」を1つ足すほうが早いです。今年の8月は、有効期限と負担割合。この2つだけ。
受付まわりの基本は、無料の受付で固まらない制度早見表PDFにもまとめています。
参考にした一次資料
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■ 著者プロフィール3つの総合病院で医療事務10年以上、うち1つで元採用担当を3年。
現在はフルリモートの医療事務として算定業務を担当。3児の父。
「もうひとりで悩まない医療事務」を届けるため発信しています。
最終更新日:2026年7月31日