「このまま、あと10年同じ働き方を続けるのかな」
そんな考えが頭をよぎったのは、渋滞にハマった朝の運転席でした。
高速を使って、片道1時間の車通勤。朝は子どもたちが起きる前に家を出ます。駐車場に着いた時点で、もう1日の体力の3割くらいを使い果たしていた感覚でした。
帰りは渋滞に巻き込まれて、家に着くのは19時半。21時には子どもたちは布団の中です。
平日、子どもと顔を合わせる時間はほぼゼロ。「みんな、こんなもんだよね」と言い聞かせて、10年以上走り続けてきました。
往復2時間の、本当の正体
ある日ふと、通勤で消えていた時間を計算しました。
往復2時間 × 月20日 = 月40時間。年間にすると480時間。約20日分です。
この数字を見たとき、素直に怖くなりました。
10年続けたら、約200日分。半年以上を通勤に使っていた計算になります。しかもその時間は、運転で神経を使い、渋滞でイライラし、駐車場でまた気を張る時間です。「余裕」とは正反対でした。
失っていたのは、時間だけではなかったのかもしれません。
10年続けた医療事務で、静かに消耗していた
現場で10年以上、レセプト(診療報酬請求業務)と患者対応を続けてきました。
途中からはマネジメントも任せてもらい、スタッフの育成や採用面接にも関わるようになりました。面接では、本当にたくさんの方と会ってきました。
長く医療事務を続けている方ほど、共通してこう口にします。
「仕事自体は嫌いじゃない。ただ、毎日がしんどい」
まさに、自分もそうでした。
やりがいはあります。誇りもあります。でも暮らしまでセットで考えると、しんどさが勝つ日のほうが多かった。それが、当時の正直な本音でした。
リモートに切り替わって、最初に戻ってきた朝
ある転職サービスに登録したら、フルリモートの医療事務求人が実在することを知りました。
画面を見て「ウソでしょ」と声が出たのを、今でも覚えています。
切り替わった日、最初に変わったのは朝でした。
子どもたちが起きてくる前に身支度を終えて、一緒に朝の時間を過ごす。ただそれだけのことが、通勤していた頃の自分には絶対に手に入らなかった光景です。
昼休みには洗濯を回せます。夜の家事が1つ減るだけで、気持ちに息がしやすくなる。終業後はすぐに子どもの宿題を見てあげられます。21時に寝かしつけたあと、そこから自分だけの静かな時間が始まります。
**暮らしが、根本から変わりました。**
本当に大きな変化は、時間ではなかった
半年くらい経って、ある日気づきました。
一番変わったのは、時間の長さではありませんでした。
「挑戦する余力」でした。
通勤していた頃、家に帰った自分には何かを始める気力が残っていませんでした。
「勉強したい」「発信してみたい」「副業を始めたい」。気持ちはいつもありました。でも高速でハンドルを握り続けた疲労で、全部が「明日でいいや」になっていたのです。
採用面接で見てきたのも、まさに同じ顔でした。やる気がないのではなく、日常に気力を奪われているだけ。本当はみんな、何かを始めたいと思っていました。
リモートになって、気力が残るようになりました。
それで、発信を始めました。
最初は、本当に誰も見ていなかった
最初の頃は、投稿してもいいねがつかない日ばかりでした。
「意味あるのかな」「誰のためにやってるんだろう」。そんな夜もありました。
でも、通勤していた頃に感じていた「何も変えられない」という絶望感と比べたら、「少なくとも、自分で何かを始めている」という感覚のほうが、何倍もマシでした。
淡々と続けました。少しずつ、見てくれる方が増えていきました。
そしてある日、コメントが届きました。
「ゆうさんの発信、いつも励まされてます。頑張ってください」
読んだ瞬間、泣きそうになりました。
通勤していた頃の自分に、教えてあげたい。
「あと少しだけ頑張ったら、世界が変わるよ」と。
空いた時間を、何に使うか
通勤ゼロの一番の価値は、時間の節約ではないと気づきました。
本当に大事なのは、空いた時間を何に使うか決めておくこと。決めないと、スマホに全部持っていかれます。
自分の場合は、こう決めました。
朝の30分 → 家族と一緒に過ごす
- 始業前の20分 → ストレッチと珈琲
- 昼休みの15分 → 洗濯を回す
- 終業後すぐ → 子どもの宿題
- 21時以降 → 発信と学びの時間
最初から全部できたわけではありません。試行錯誤しながら、少しずつ整えていきました。
ルールが固まってから、暮らしも人生もちゃんと進み始めた感覚があります。医療事務の算定や返戻対応の学び直しも、この21時以降の時間でコツコツ続けています。
一番しんどかったのは「小さな消耗」
振り返ると、通勤していた頃に一番しんどかったのは「大きな出来事」ではありませんでした。
毎日積み重なる、小さな消耗でした。
朝の出勤前に子どもがぐずった日
- 渋滞で予定より15分遅れた日
- クレーム対応のあと、すぐレセプト締切に追われた日
1つずつなら、耐えられる負荷です。
でも毎日重なって、車の運転でそれを持ち帰っていました。
マネジメントをしていた頃、スタッフから「最近、夜眠れなくて」という相談をよく受けました。当時は「みんな大変だよね」としか返せませんでした。
今なら言えます。
**その疲れは、あなた個人の問題ではなく、働き方の構造の問題かもしれない、と。**
最後に
仮にすぐリモートに変えられなくても、通勤時間を何に置き換えられるか、一度考えてみてもらえたら嬉しいです。
高速で1時間運転する時間を、ポッドキャストで学びに変えるのか。ただのラジオで終わらせるのか。その違いは、1日なら小さくても、1年後にはかなり大きな差になります。
時間は「ある」か「ない」かではなく、「何に使うか」で価値が決まる。
通勤がなくなって、一番学んだことでした。
今の働き方に、ほんの少しでも違和感があるなら、その感覚は正解だと思っています。
自分の心身を守ることは、仕事を頑張ることと同じくらい大切にしていい。
医療事務の仕事が嫌いで書いているわけではありません。10年以上続けてきた仕事だからこそ、「もっと息がしやすい働き方がある」と知ってほしい気持ちで書きました。
一緒に、息がしやすい日常を育てていけたら嬉しいです。
気になった方は、インスタのカルーセルにも図解でまとめていますので、よかったらプロフィールから覗いてみてください。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
ゆうでした。
発信を続けていると、同じように医療事務で働く方から「読んで勇気が出ました」というメッセージをもらうことが増えました。
正直、自分は特別な人間ではありません。ただ、通勤していた頃に抱えていた「しんどさ」を、今まさに抱えている方の気持ちがわかるだけです。
10年前の自分が、誰かの発信に救われたかったように。今の誰かの背中を、少しだけ押せたらいい。そう思いながら、毎朝21時以降の時間を使っています。
もしこの記事が、「今日は少し深呼吸しよう」のきっかけになったら、それだけで書いてよかったと思えます。
何か感じるものがあれば、スキやコメントを残してもらえると、続ける力になります。いつもありがとうございます。
また明日、別の切り口で書いていきますね。お読みいただき、ありがとうございました。ゆうでした。