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診療報酬改定の情報はどこで調べる?医療事務の情報源マップ【2026年】

受付・算定・レセプトby ゆう|医療事務ブロガー公開日 2026/06/22

結論:改定期は、情報源によって言うことが違います。仕組みの問題なので、避けられません。情報が段階的に出て、解釈が固まるまで時間がかかるからです。

迷わないコツは、情報源を「一次 → 二次 → 三次」の順で当たること。

今やること厚生労働省の改定ページを開いて、疑義解釈の最新の回がいつ出たかだけ見る。
▼ 調べ方の手順を見る

この記事では、総合病院で10年以上、何度も改定をくぐってきた私が、情報源の優先順位マップと、迷った時の調べ方の手順を整理しておきますね。

この記事でわかること

  • 改定期に「言うことが違う」のはなぜか
  • 情報源の優先順位マップ|一次・二次・三次
  • 迷った時の調べ方の手順
  • 改定期に事故らないためのコツ

なぜ改定期は「言うことが違う」のか

理由は大きく3つ。

  1. 情報が段階的に出るから:告示・通知が出たあとに、疑義解釈が「その1」「その2」と複数回に分けて公開される流れです。
  2. 解釈が固まる前だから:通知が出てすぐは、各所で見解が分かれます。後から疑義解釈で整理されることも多いです。
  3. 立場で見え方が違うから:保険医協会・レセコンメーカー・窓口担当では、それぞれ見ている範囲が違います。

だからこそ、最新の一次情報に自分で当たるのがいちばん安全です。誰かの解釈をまた聞きするほど、ズレは大きくなります。

情報源の優先順位マップ|一次・二次・三次

情報源を、信頼度と役割で3層に分けておく。私はこれで迷う回数が減りました。

区分 情報源 役割と使い方
一次(最優先) 厚生労働省(告示・通知・疑義解釈)/地方厚生局/社会保険診療報酬支払基金 公式の根拠。最終判断はここで確認する
二次(補助) 保険医協会の説明会・解説/レセコンメーカーの対応情報/点数本 一次をかみくだいた解説。理解の助けに使う
三次(裏取り前提) SNS・動画・知恵袋 きっかけにはなるが、一次で確認してから判断する

厚生労働省の診療報酬関連情報では、告示・通知・疑義解釈がまとまっています。

施設基準の届出や最新の周知は地方厚生局、請求の扱いは医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(旧・社会保険診療報酬支払基金)で確認可能です。

告示・通知・疑義解釈は、この順につながっています

「一次情報を見ましょう」と言われても、一次情報が3種類あります。令和8年度改定の実物で、並べてみましょう。

まず告示。点数そのものを決める文書です。

○厚生労働省告示第六十九号
 健康保険法(大正十一年法律第七十号)第七十六条第二項(同法第百四十九条において準用する場合を含む。)及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第七十一条第一項の規定に基づき、診療報酬の算定方法(平成二十年厚生労働省告示第五十九号)の一部を次のように改正し、令和八年六月一日から適用する。
 令和八年三月五日 厚生労働大臣 上野賢一郎

出典:診療報酬の算定方法の一部を改正する件 制定文/令和8年厚生労働省告示第69号/2026年9月18日に確認

法律の条文を根拠に、大臣の名前で出るもの。点数表そのものは、ここで決まりました。

次が通知。同じ日に出て、告示の読み方を示すものでした。

標記については、本日、「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」(令和8年厚生労働省告示第69 号)等が公布され、令和8年6月1日より適用されることとなったところであるが、実施に伴う留意事項は、医科診療報酬点数表については別添1、歯科診療報酬点数表については別添2及び調剤報酬点数表については別添3のとおりであるので、その取扱いに遺漏のないよう貴管下の保険医療機関等及び審査支払機関に対し、周知徹底を図られたい。

出典:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について/令和8年3月5日 保医発0305第6号/2026年9月18日に確認

私たちが毎日ひらく「留意事項通知」は、これ。算定要件の細かい条件は告示ではなく、こちらに書かれていました。

最後が疑義解釈。告示と通知が出たあとに、現場の質問へ答える形で出たものです。

診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69 号)等については、「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和8年3月5日保医発0305 第6号)等により、令和8年6月1日より実施することとしているところであるが、今般、その取扱いに係る疑義解釈資料を別添1から別添5までのとおり取りまとめたので、本事務連絡を確認の上、適切に運用いただくようお願いします。

出典:疑義解釈資料の送付について その1/令和8年3月23日 保険局医療課事務連絡/2026年9月18日に確認

この3つが、告示 → 通知 → 疑義解釈の順につながっている形。だから「通知を見て」と言われた時に開くのは2番目。「通知にも書いていない」時が3番目の出番。

疑義解釈は、実際に12回出ました

「複数回に分けて出る」は、たとえではありません。令和8年度改定では、6か月でこれだけ出ました。

回 発出日
その1 令和8年3月23日
その2 令和8年4月1日
その3 令和8年4月20日
その4 令和8年4月21日
その5 令和8年5月8日
その6 令和8年5月22日
その7 令和8年5月29日
その8 令和8年6月17日
その9 令和8年6月26日
その10 令和8年7月17日
その11 令和8年7月30日
その12 令和8年9月2日

出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」第3の3/2026年9月18日に確認

4月20日と4月21日のように、2日続けて出た回もあります。4月に見て終わりにしていると、9月の答えを知らないまま動いてしまいます。

一次情報そのものが、あとから訂正されます

もう1つ、見落としやすいところ。改定関連の通知と官報掲載事項は、まとめて訂正が出ていました。

訂正の事務連絡 発出日
令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について 令和8年4月2日
同 令和8年5月1日
同 令和8年5月29日
同 令和8年6月19日
同 令和8年7月30日

出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」第3の3/2026年9月18日に確認

留意事項通知の医科点数表には「(0730訂正後)」と付いています。3月にダウンロードしたPDFを手元に置いていると、7月30日の訂正が入っていない版を見続けてしまいます。

改定期にPDFを保存する時は、いつの版かをファイル名に入れておくと安全でした。

迷った時の調べ方の手順

順番を決めておくと、改定期でも落ち着いて動けます。

  1. 厚生労働省の改定ページで告示・通知を見る
  2. 疑義解釈(その1〜)で具体例を確認する
  3. 施設基準・届出は地方厚生局、請求の扱いは支払基金で確認する
  4. 保険医協会やメーカーの解説で補足する
  5. SNSで見た「取れる」は、一次で裏取りしてから判断する

二次・三次から入ると、解釈の違いに振り回されがちです。最初に一次へ当たる癖をつけたほうが、結局は早く着いた実感があります。

改定期に事故らないためのコツ

  • 疑義解釈は複数回に分けて出るもの。最初の通知だけで判断せず、その後の更新を追います。
  • 提出物や締切は変わるもの。施設基準の届出は、地方厚生局の周知を確認します。
  • 電話で回答が割れたら、「通知のどこに書いてあるか」を一緒に確認すると、解釈のズレが減ります。
  • 新人さんのうちは、厚生労働省の改定ページと疑義解釈をブックマークしておくだけでも安心です。

制度や点数の中身は、改定のたびに変わるものです。この記事は情報の集め方をまとめたものなので、個別の算定可否は最新の一次情報で確認してください。

当サイトの算定ナビも、項目名から厚生労働省の公式資料へ進める入口として使えます。登録不要で、略語やかな、9桁コードからたどれる形です。

よくある質問(FAQ)

Q. 厚生局に聞いたら「通知を見て」と言われました。

窓口は、通知の解釈を断定しにくい立場にあります。まず通知と疑義解釈に目を通し、それでも不明な点を具体的に聞くと、答えが返ってきやすいでしょう。

Q. 保険医協会とメーカーで、回答が違います。

二次情報には解釈が含まれている点に注意が必要です。役立ちますが、最終的な根拠は一次の通知と疑義解釈で確認します。違いが出た時こそ、一次に戻るタイミングです。

Q. SNSで「この加算は取れる」と見ました。

きっかけにはなりますが、一次で裏取りします。算定できるかは、勤務先の届出や状況次第です。

Q. 疑義解釈は、どこで見られますか?

厚生労働省や地方厚生局で公開されています。複数回に分けて出るため、その後の更新まで追う必要があります。

Q. 新人さんは、まず何から見ればいいですか?

厚生労働省の改定ページと疑義解釈をブックマークするところから始めます。分からない用語は、先輩や点数本で補えば十分です。

改定期に迷わないために

  1. 改定期の情報は段階的に出ます。解釈が固まるまではバラつくもの、と構えておけば振り回されません。
  2. 情報源は一次から順に。厚労省・厚生局・支払基金がいちばん先で、次に協会やメーカー、点数本。SNSは必ず裏取りしてからです。
  3. 個別の算定可否は、最新の一次情報で確認します。

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■ 著者プロフィール3つの総合病院で医療事務10年以上、うち1つの病院で採用にも3年携わりました。
片道約50kmの高速通勤を7年続けたのち、転職サービス経由でフルリモートへ。
現在はフルリモートの医療事務として算定業務を担当。3児の父。
「もうひとりで悩まない医療事務」を届けるため発信しています。

最終更新日:2026年6月22日

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